Key word

  • 波浪,有義波高,波浪警報

はじめに

波に関する海上観測についてまとめます.

波浪の知識

気象庁は午前9時に波浪図を毎日作成しています. 海上観測での用語をまとめます.

  • 波高: 波の谷から峰の高さ.
  • 卓越周期: 平均的な波の周期.
  • 有義波高: 波高の上位1/3の平均.天気予報で使用される.
  • 風浪: 風によって生じる波.周期が短い.
  • うねり: 遠方の風浪が伝わってきたなだらかな波.周期が長い.
  • 卓越波向: 平均的に波が伝わってくる方向.進行方向とは逆.

波高の発達

波高の発達に影響を与えるパラメータは風速,吹走距離,進行方向です.

吹走距離

理論上は吹走距離が長くなればその分波高が高くなります. しかし,現実では同方向への吹走距離が1000km程度が地球上の最大.

例: 風速15m/s(強風),吹走距離: 1000km -> 有義波高は5m程度

波の進行方向

また,向岸流(海から陸に向かう波)か離岸流かによって波高の高さは変わる. 向岸流の方が離岸流より相対的に波高が高くなる.

高波による災害

風速20m/s以上の暴風などの影響で波高が高くなると波浪警報(または注意報)が発令されます.

基準

有義波高を基準に波浪警報(または注意報)が発令されます.

  外海 内海 災害
波浪警報 6m 3m 大型船舶の座礁,防波堤の損壊,漁港や海岸線付近の家屋の損壊
波浪注意報 2.5~3.0m 1.5m 小型船の転覆,釣り人の海難

参考

  • らくらく突破気象予報士簡単合格テキスト 学科専門知識編 Chapter1 10