数学

研究

#UQ,#数理流体力学,#乱流,#トポロジカルフローデータ解析(Topological Flow Data Analysis: TFDA),#データ同化,#計算トポロジー,#学際研究,#気象予測・制御

UQ(不確実性定量化: Uncertainty Quantification)の数理流体力学への応用を主な研究対象としています. “UQ”は確率・統計理論の広い応用を指す言葉です.数理モデルに誤差・不確実性を導入し,誤差の時間発展や予測の不確実性を定量的に評価することを目的としています. 数理流体力学は流体現象を数学の道具を使って調べる研究領域です.流体の運動は一般的な条件での数学解析の困難性,数値シミュレーションのコストの高さや初期値の誤差が発達するカオス性など理論から応用まで様々な課題を持っています.さらに,乱流のような統一的な定義が確立されておらず適切な問いを立てること自体が難しい現象もあります. このような数理流体力学上の課題に対して,確率・統計理論の道具を使ったUQ的アプローチの有効性を研究しています.複雑な流体現象をモデル化する道具としてUQが有効であると期待しています.

様々なUQ手法の中でも,データ同化に力を入れています.データ同化は数値シミュレーションと実データを組み合わせるための統計手法です.例えば,気象予報では気象シミュレーションで将来の状態を予報しますが,長い時間計算していると誤差が大きくなってきます.そのため,気象レーダーや衛星から得られる観測データを用いて定期的にシミュレーションの値を補正します.ただし,観測データにはノイズが含まれており限られた時刻・場所でしか得らないため,補正は単純ではありません.私の研究は実用性の観点から手法が開発されてきたデータ同化を数学的に厳密に説明することです.さらに,数学的な理解が手法の改善や新たな応用につながると考えています.

具体的なテーマ

多様体上のHamiltonian Monte Carloのエルゴード性とその乱流統計への応用

#サンプリング,#マルコフ連鎖,#ハミルトン系, #リーマン多様体,#離散変分,#平均場,#非粘性流体

データ同化・ベイズ推定の数学解析

#カオス,#アプリオリ評価,#分布の近似,#カルマンフィルター

トポロジカルデータ解析を用いた数値計算の正則化やフィルターとそのデータ同化への応用,数学的定式化.

#TDA,#数値粘性・振動,#関数空間上のベイズ推定,#非凸最適化,#移流方程式

Gaussian Mixtureと勾配流を用いたアンサンブルデータ同化

#最適輸送,#勾配流,#微分幾何学,#フォッカープランク

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